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2013年3月14日 (木)

口パク禁止

フジテレビの音楽番組を担当するきくち伸プロデューサーが「フジの歌番組では口パクはNGとしました」と宣言した。


海外の歌番組で....
これはある意味、英断だなあとは思う。もっともフジの音楽番組は今「僕らの音楽」と「ミュージックフェア」と、音楽絡みでは「新堂本兄弟」ぐらいしか無いので、あまり大きな話ではないような気もする。あと「FNS歌謡祭」。
昔みたいな「夜のヒットスタジオ」みたいな番組自体が生放送という場合は口パクは凄い話になりそう。セッティングや音合わせ的な部分で凄い事になる。
80年代の歌謡界ではほとんどが生歌で、海外スターはほとんど口パクというのが常識のようになっていて、夜のヒットスタジオに出演する洋楽歌手はどう見ても口パクで、曲がフェイドアウトする際にまだボーカルが流れているのに歌うの辞めて手を振ったりしていた。

この「口パク禁止」でネットで騒がれているのは恐らく「AKBとかあの辺どーすんの?」って事かもしれないけど、AKBも100%口パクではなくちゃんと歌っている時もある。それは歌のクオリティの関係で分かるし、以前はバンドバージョンと称してヘビーローテーションを演奏した時は、音も歌もグズグズだったので「あぁちゃんとやっているんだな」という事が分かった。
口パク禁止に関しては昔からNHK「紅白歌合戦は口パク禁止」と言われていて「だからあのグループは人気があっても出演しないんだ」とか言われていた。あるいは「紅白の時は異常に歌が下手」とか言われる歌手もいた。

ミリ・ヴァニリ「Girl You Know It's True」グラミー賞にて

アメリカの歌番組では口パクに異常にキビシイとパックンが先日話をしていた。最近ではビヨンセが国歌斉唱が口パクだったと叩かれている。
と言うのも、口パクで事件が起こっているから。
1990年に『ミリ・ヴァニリ』という2人組のダンスポップユニットがヒット曲を連発した事でグラミー賞の最優秀新人賞を受賞している。が、受賞後にその二人は口パクどころは元々歌さえ歌っていないという事が発覚して、賞を剥奪されている。
元々このグループはドイツで結成されているが、プロデューサーが抱えていたボーカルと見栄えがいい二人がフロントマン(顔)にしたエンタテイメントチームのつもりで結成したがフロントの二人の見栄えの良さと、ダンスなどのエンタメ性が話題になり、いつしか2人グループとして認知されたままアメリカデビューしてしまったという物。

この口パク(というか当て振り)がばれてしまったのは、グラミー最優秀新人賞を受賞した事で二人が増長して色々自分勝手な事を言い始めたために、プロデューサー自ら「あれは全部影武者が歌っている」と暴露してしまったという物。
賞を剥奪され、芸能界から干されるようになった二人は自らの名前で「ロブ&ファブ」として再デビューするが歌唱力は冗談以下で笑い物になる。さらに影武者が「リアル・ミリ・ヴァニリ」としてデビューするが最初話題になっただけで消えていった。

一部では「口パクつっても、元歌は本人が歌っていて、それに合わせて歌っているフリしてんだからいいじゃん」という意見もあるけど、最近はレコーディング技術の進化によってスタジオで歌った「かなりゆるい」ボーカルをデジタル加工して、ふらついている音程を補整して音痴を直し、無意味に揺れているリズムをノリノリに変化させる事も可能。
つまり本人が歌っているけど、実際には歌えていない場合もありうる。
そう言う場合はどうするんだろうね。

AKB48「真夏のSounds good!」2012レコード大賞

あと口パクかどうかで難しいのはAKB48みたいに50人とかのムチャなグループの場合、本当に50人に生きているマイクを渡して歌わせることが出来るかという事。ミキシングの人大変そうだ。
ちなみに昨年末のレコード大賞では人数分のマイクを揃えるのがやはり大変だったみたいで、お揃いのマイクではない。その中で、歌唱力に問題のあると言われている篠田麻里子様のマイクはSONY-F600というちょっと古い形の物で、1996年の電波法改正により使用不可となっている40MHz帯のマイク。つまり現時点では使えない物...つまり。
その点、SMAPは毎回、中居くんのコンディションによって歌が違うので生で歌っているって事がよく判る。

口パクと同様に演奏しているように見せかけて演奏していないバンドはどういう扱いになるんだろうか。洋楽ではモンキーズ(初期)とか。
ゴールデンボンバーはその「実は演奏していません」というのが売りになっていたし、最近は最初から演奏フリも放棄しちゃっているけど。
かつてジャニーズにいた男闘呼組なんて、初期は演奏していなかったんじゃないかという状態で、ザ・ベストテンの演出で雨が降る場面、キーボードにビニールシートが掛けてあって演奏していたり、歌前に感激するような事があってギターを弾いている途中で涙を拭った時もギターが鳴っていたとか、色々ありました。

ZNOE「大爆発no.1」PVだけど実際もこんな振り付け

先日、完全解散を宣言したZONEなんかもデビュー当時すでに「演奏していない」を開き直った状態で、「大爆発no.1」なんて曲ではドラムは立ち上がってスティックを振り回して踊っていたし、ギターベースもリズムをろくに刻まないで「ナンバーツー」の箇所でVサインをしてみたり、ラストはドラムもステージ中央に出てきてポーズを決めたりと、完璧にゴールデンボンバーを10年前にやっていた。
さてはて「口パク禁止」というのが音楽番組をどの様に進化させていくのか、は興味ある所です。

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