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2013年3月22日 (金)

79歳の初音ミク

作曲家生活50周年の彩木雅夫さん(79)。
森進一「花と蝶」、クールファイブの「長崎は今日も雨だった」、殿さまキングス「なみだの操」など自分にとっても物心付いた頃からプロ作曲家としていた人。
その大ベテランが去年の7月31日にニコニコ動画に「まさP」名義で『花はかざれない』と『恋は1970』という初音ミクが歌うボカロ曲をアップしていた。



先日は冨田勲さん(81)が初音ミクとオーケストラがリアルタイムで共演するってのをNHKで特集したのを興味深く見たんだけど、あっちは元々電子音楽畑の人なので「常に時代を転がしている」という感じだったけど、こっちの衝撃は凄い。
言ってみれば、演歌系の古いタイプの作曲家で凄く保守的な人という勝手な思い込みがあったから。
しかもアップされた曲が古いと言えば古いんだけど、最近のありがちな「昭和歌謡テイストで、それっぽい感じで」作った曲じゃなく、どっぷりと昭和歌謡してて、しかもいい曲という衝撃。
最近になって作られたような昭和歌謡的な曲というのはパロディとしてよく出来ていると思うこともあるんだけど、やはりどこかがパロディの域を脱していないと言うか、小さくまとまっている。
それに対してこの2つのボカロ曲は単純に良い曲。で、しっかりと昭和歌謡。
『花はかざれない』のラテンテイストはブラスの場末感も、音のスカスカ具合とベースの動きがムチャ気持ちいい。あとコンガも無駄のない仕事しています。なんでかんで音を埋めれば良いってワケじゃないお手本のような曲。
そんでもって2番が終わった後のサンタナ系ギターの泣きっぷりがゾクゾク来ます。


『恋は1970』はウォンチュー系の、ズッチャカチャカチャー♪というベースがぐいぐい来ます。メロディとベースのハマリ方が「プロには敵わない」という感じで、サビからAメロに戻る時のテケテケ系ベースも無駄なくカッコイイ。なんだよこの79歳!
曲の中では「ナイティンセブンティン」と歌っているけど、タイトルの読みは「いちきゅーななぜろ」と言うのもオシャレ。
間奏でチェイスの「黒い炎(Get it on)」がいきなり顔を出すのもニヤリ感アップ。生演奏で聞いてみたい。
でも79歳になってもこういう事が出来る人ってやっぱりカッコイイ。
その根底には「音楽が好き」や「物を作るが好き」という部分があるんだろうなぁ。
長く創作を続ける秘訣は? みたいな質問はあると思うんだけど、単純に「好きだから」なんだと思う。
こういう先輩がいる限り、自分なんか永遠のガキとして音楽を追究していける気がする。
本気でありがとう!大先輩。

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