松井秀喜の引退に関して思い出す事
今朝のニュースで「ゴジラ松井秀喜が引退」という物があった。
メジャー移籍の2003年、すでにメルマガ知泉は発行されていて、その入団会見後の食事会で松井がライスをフォークの背に乗せて(頑張って)食べていたのを現地メディアが「松井は器用な男だ」と話題にした、と書かれた事をネタにしたのを記憶している。
その時に「マナーとして信じているフォークの背にライスを乗せて食べる」というのは本当に有りなのか? と雑学的興味で色々書いた。

なぜそんな事になってしまったかというと、西洋の食事マナーはイギリスとフランスでは色々と違う部分があるという事が関係している。
たとえばスープを飲むときにイギリス式は奥から手前にスプーンを使うが、フランス式では逆に手前から奥へスプーンを移動させるなど。イギリスの古い厳格な食事マナーとしてフォークの背は常に上向きという物がある。だから豆料理を食べる時もスプーンのようにすくい取る事ははしたないとされていた。
明治時代に日本へやってきて「西洋での食事ルール」を教えた講師がイギリス人で、本来西洋料理では出てこないライスの食べ方を「豆と同じ」としてフォークの背に乗せる食べ方を教えてしまった事がキッカケとなり、日本では「ライスはフォークの背に乗せて食べる」のがルールとして定着してしまったらしい。
その後に続く雑学としては……
その古いイギリス式マナーはスパゲティを食べるときにも発揮される。
スパゲティの食べ方というと、フォークでグルグル巻いて食べるというのが一般的とされているが、その食べ方では厳格なイギリス式のマナーにある「フォークの背以外を見せるのはダメ」とルール違反となってしまう。
ではどうするかというと、まずスパゲティをフォークで押さえナイフで短く切る。そして短くなったスパゲティをフォークの背に乗せて食べる。との事。これならばイギリス式マナーとしてある「フォークの背以外を見せない」という事をクリア出来る。
激しく面倒くさいし、麺の意味ないじゃんと思うんだけど、古い古いイギリス式ではそうなるらしい。
ネットで検索すると、イギリスにホームステイした時にそこの家庭ではスパゲティを変な感じで食べていたなどという話でナイフで細かくするスパゲティの食べ方が書かれている物などを見つける事が出来る。そのブログでは何故という理由まで行ってなかったけど、そういう事らしい。
その後に続く雑学としては……
一般的にはスパゲティを食べる時にフォークに巻き上げるワケですが、その際にスプーンを使って優雅に巻き上げる、と思っている人も多い。実際にスパゲティ専門店に行った時にお上品なマダム2人組がスプーンを使ってスパゲティ巻をやっていた。
が、実はそのスプーンを使う方法は「フォーク単独でスパゲティを巻き上げる事が出来ない不器用な子供の食べ方」という事。
スパゲティは明治時代から日本に入っていますが、大々的に日本に食べられるようになったのは戦後で、アメリカが進駐軍として入ってきた時とされている。
その時に、不器用なアメリカ兵が子供の時のままスプーンを使っていた事が「西洋ではああやって食べるんだ」と間違った形で伝わってしまったのがキッカケとも言われている。
その後に続く雑学としては……
スパゲティの種類「ナポリタン」はその軍隊の中で一気に大量のスパゲティを食べるために考案された料理法で、正式なスパゲティ料理では無かったらしい。本場の人から見たら伝統的なスパゲティを動物のエサのように非人間的に作る方法らしい。
しかし、アメリカ軍の食事に戦後になって触れてしまった人々は、そう言う物があるとして認識してしまい、ついには帝国ホテルなどで真似して出してしまったという。
それがキッカケで「スパゲティの定番はナポリタン」と、日本だけでのメニューが誕生してしまった。
とか、タバスコは本来料理の時に「ちょっとピリ辛にする」調味料として進駐軍がいた時に輸入された物だが、進駐軍が去った後、在庫処理のために「本場イタリアではスパゲティにタバスコを掛けるんだぜ」とデマを飛ばして売り上げた。
そのためにタバスコ本社はずっと「日本人はタバスコを変わった形で使っている」とネタにしていた。イタリア人が日本に来て「日本人はイタリア料理とアメリカの調味料を組み合わせて新しい食べ方を考案した」とビックリしていた。
その後に続く雑学としては……
そのタバスコを日本に持ち込んだのはアントニオ猪木という雑学が一時期流れていたが、実際には戦後すぐ入ってきているのでデマ。
終戦時に猪木はまだ2才なので無理な話。猪木はプロデビューした後、70年前後にタバスコの日本販売権を持っていた時期があっただけという話、しかも日本で一般家庭用に売り出され大量に出回るようになったのは猪木が販売権を手放した後。
って、最初の「ゴジラ松井が…」という話からずいぶん離れてしまいました。
でも雑学というのはこういう取り留めのない形で、ダラダラと知ったかぶりが続いていく物。だからメルマガで展開しているのが「シリトリ雑学」なのです。
メルマガ知泉
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