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2012年11月20日 (火)

作詞は難しい

去年からavexハイスクールシンガーという企画に参加して作詩をやっている。


楽曲制作の流れは、ある日突然「杉村さん、これ曲データです、3日後の昼までに詩を付けて下さい!歌うのは女の子で、悩んでいる友人の背中を押して上げたいという感じでヨロシク!」とメールが送られてきて、その日から怒濤の作詩仕事が始まる。
こんなトンチキで恋愛度数も高くないオッサンが、その瞬間から青春ど真ん中の女子高生の気持ちになりきって詩を書き始めるのだ。
あぁこんな事なら高校の時に音楽やマンガやアニメ(すべて制作)道楽なんてのに入れ込んでないで恋愛至上主義になってドロドロの愛憎劇を繰り広げておくべきだった、いやまてよ今からでも遅くない、よぉし今から女子高生と恋愛しちゃうぞぉなどと心の片隅で想いながら、朝から晩まで何度も曲をリピートして詩をはめていく。

曲データには大体大まかなアレンジのされた演奏があり、主旋律(歌)のメロディが何かの音で入っているというのがパターンで、ボーカロイド系の音が入っている場合もある、時々生身の人間のスキャット的な物がメロディを歌っている場合もある。
まずは曲をしつこく聴き倒す。

音数を把握するために、
●●●● ●〜 ●●●●● ●● ●●●●●
●●●● ●〜 ●●●●●●● ●●●● ●●●●
のように音を●であらわし並べ、視覚的に曲の全体像が見えるようにする。
そして曲の世界観を自分の中で作っていく。

この主人公の女の子は今どこにたっている。どんな生活をしている。どんなキャラか。どんな部活に入っているか。どんな人が好きなのか。などなど実際の曲には反映されないような部分も考えて、なるべく地に足が着いたキャラとして構築していく。
そんな事を考えている最中も曲をリピートさせ、鼻歌が歌えるぐらいに曲を染みさせていく。

テーマを明確に絞り込んで、その中でコレハ!というフレーズが出てくるまで、色々な言葉を並べ、チョイスしていく。
大学ノートにザザザザザと言葉を書き出していき、その中から立ち上がってくる言葉を見つける。時には6ページ以上に渡って関連しそうな言葉やフレーズを書き出すこともある。
とりあえずその時のテーマに使えないような言葉も出てくるけれど、そこで絞り出したフレーズは別の形で使える事もあるので、曲を作れば作るほど何かしらのストックが増えていく。

そのテーマに関しても与えられた物をストレートに表現する事もあるけど、時には変化球にする事もある。
「友人の背中を押したい、応援したい」というテーマが来たとき、その手の曲は異常に多くどうひねってもありきたりになりそうだ、と感じた事から、逆に「応援される側」の詩にしてみた事もある。
不安な気持ち、ささやかな応援が一番染みた、自分もそうだけどみんな不安なんだよね、という方向を見つけ出し詩を付けていく。

その中で、こういう事を言いたいと感じても、それが曲に上手にハマっていかない事もある。最初から文字数が決まっている事から、状況説明が上手に出来ない事もあり、あれやこれやと言葉をひねっていくが、最終的に上手に伝えられないと判断して、その箇所をまったく新しくする事もある。
でもこれが難しいと感じる箇所であり、自分の中で「それがあった」と発明になる瞬間。たぶん何も制約なく詩を先行して書いた場合はストレートな言葉がそこにハマったハズだけど、ひねってそれを表現した場合、それまで自分の中でそんな単語を使うとは思わなかっただろ、という新しい表現に出逢うこともある。

そんなこんなで毎回勉強をしつつ、自分を発見している。人間追いつめられるべきだと思うことが多い。答えを出した後に「で、別の答えは?」と考える事には意味がある。
何本も詩を書いていくと「ネタが無くならない?」という不安もあるかも知れないけど、逆に考えると「これって前も書いたよね」という事から別の表現などを考え始め、ストレートに考えた時には出てこなかったモノを発見出来る事がある、
ちょっと湾曲した思いがけない発想に行き着くこともある。
だから悩むことが最大に重要となってくる。
悩め、俺。

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