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2011年5月26日 (木)

無個性な若者達は無個性のオッサン達が望む姿

某企業の入社式の写真が新聞で取り上げられていた。


その画一的な黒スーツ女子(男子の無個性なリクルートスーツは今に始まった事じゃない)を「無個性過ぎて気持ち悪い」みたいな主旨で報じている。そして、その会社の25年ほど前の入社式の写真を並べて「昔はこんなに個性があったのに」としている。
あぁついに自分たちの世代が「俺達の時代はこんなによかったのに、今の若者は」とか言い出す段階に入ってきたんだなと、ガッカリする。

その無個性な黒いスーツを着ている女子は、この就職難の時代を必死に勝ち残ってきた人々で「いかに人事に好印象であるか」というたゆまぬ研究の結果そうなったんだよね。
確かにそれを「無個性」と一刀両断するのは凄く簡単だけど、25年前のバブル直前の何でもあり、就職戦線がお気楽な時代とは全然立ち位置が違う。

そして、その記事を書いた人はどの世代の人なのか不明だけど、その個性溢れていると称されている1985年頃の新入社員は当時「最近の新入社員はみんな同じに見える、無個性だ」と言われていたんだよね。
その新聞記事にあった80年代の入社式で女子が来ているスーツはそれぞれ違うデザインだったけれど、実際にはあの時代だからこそのデザイナーズブランドという括りの同じベクトルに向かっている個性だったんだよね。
髪型のバリエーションだって個性があるようで、実際には同じ方向へ向かっての微妙な個性。自分なんかはその時代にその辺りにいた世代なので、上からそういう声を浴びせられていた。
「無個性」だとか「新人類」だとか「宇宙人」だとか。

で、その時に人事をしていたような世代ってのが60年代の高度経済成長期の上昇志向バリバリいけいけ世代で、それも自分たちから観ると「みんな同じに見えるオッサン」だった。
当時の風俗映像など見ても、みゆき族だとか、慎太郎刈りだとか、カミナリ族だとか、時代の中ではみんな同じスタイルを追いかけて個性は無いよねぇと思っていた。
どの時代だって、そうそう個性を見た目だけで発揮出来る人は居ないし、本当に個性を発揮出来る人は大企業では面接の段階で蹴られている。

60年代高度経済成長期に入社した社員が25年後に人事となって選んだ80年代中期バブル直前の新入社員。そいつらが25年経過して人事となって選んだ2010年代の超不況時代の新入社員。
従順そうな社員をチョイスしておきながら「お前らは無個性だ」と。
いつの世もオッサン連中は若者を何とかバカにしようと重箱の隅をつつき廻している。今、バカにされた連中も25年間ジッと我慢して、2030年代に入社してくる連中を批判するのだ。
それを心の支えとして社会人として頑張れ。

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