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2010年5月28日 (金)

とりあえず疑ってかかれ

このblogには「何という単語でアクセスしたか」という項目があって、時々それをチェックすると面白い単語で来ている人がいるなぁと感心する。


2010052801「マスクメロン協会」とか「Kとブルンネン」とか「スペイン革のブーツ」とか、あぁそういうの書いたことあるなぁと思い出したりする。
そんな中「太った山下達郎」というキーワードで来ている人がいた。あぁ懐かしい、と思いつつ、それで簡単にこのblogにヒットするのかなと思って、Google先生で「"太った山下達郎"」と検索すると2番目に表示される。
で、少し下を見ると5番目に「戸川純-Wikipedia」という項目が出てくる。

実はこの「太った山下達郎」というのは戸川純が子供の頃にこう言われて虐められたという雑誌『宝島』でのインタビューによる発言が元になっている。だからWikipediaによる「戸川純」の項目にそれも掲載されているのだ。
でもって、改めて「"太った山下達郎" 戸川純」という2つのキーワードで検索しなおすと「戸川純-Wikipedia」が先頭になって、2番目にこの「知泉的雑記」が出てくる。
そしてそれ以下にはズラーーッと並ぶのは、Wikipediaに書かれた文面そのままコピペした物。本当にそのまんまの文章をblogとかに貼り付けて「はい終わり」なんだなぁ。
とりあえず自分はその検索で出てくるページではこんな事を書いている。

2010052802戸川純は子供の頃「醜くていじめられっ子だったので出世して見返してやろうと思った」などと語っているんだけれど、子供の頃のあだ名が「太った山下達郎」と呼ばれていたなどと言う発言を聞いて「もしかして、過去のそーゆー話はキャラ付けのため?」と思った事がある。
なんせ戸川純は1961年3月31日生まれで、山下達郎がソロデビューしたのは1976年、山下達郎がヒット曲「RIDE ON TIME」で世間に認知されたのが1980年で、その時戸川純はすでに19歳、同年ドラマ「しあわせ戦争」で女優デビューしている。
その3年後の1983年にヤプーズで歌手デビューしている。


実際にそのインタビューが載った「宝島」をリアルタイムで(恐らく1984〜5年頃)読んだ時にそう感じたんだけど、この先ずっと「太った山下達郎」と呼ばれた話が戸川純を語る時に当然のエピソードとして語られていくのだろうなぁと。時間的なズレは「実際に戸川純が語ったんだから」という事実の上で無視されて。
本当に世の中は「鵜呑み」という言葉で溢れている。
しかし、現時点でWikipediaに書かれたことが一番信用できると思っている人がいるのか、あるいは「たとえ間違った内容だとしても俺が悪いんじゃないもんWikipediaが悪いんだもん」という責任逃れが出来るためなのか、ただのコピペが多い。
つまりWikipediaに書き込むというのはそれだけ影響力が多いという事になる。本当に危険な事だと思ってしまう。いとも簡単に情報操作ができそうな気もする。

2010052803太った山下達郎つながりで思い出したけど、Wikipediaの竹内まりやの項目にはこんな事が書いてある。
デビュー当初は、安井かずみ・加藤和彦夫妻や松本隆などが提供するアイドルソング的な曲を歌っていたが、これに飽き足らず間もなく自ら作詞・作曲を手がけるようになった。この頃アレンジャーとして彼女の前に登場したのが、後に公私共に良きパートナーとなる山下達郎である。
これを読むと「竹内まりやはデビュー時には与えられた曲を歌っていたけれど、それに反発するように自作曲を作るようになって、その自作曲を作り始めた時に山下達郎と出会った」みたいな感じがしちゃうのだが、実際の事を言えば、1978年11月25日にシングル「戻っておいで・私の時間」と同じ日にアルバム『BEGINNING』もリリースしてデビューしている。その1stアルバムですでに竹内まりやはオリジナル曲を書いているし、山下達郎も参加している。
そしてデビューアルバムには松本隆は参加していない。松本隆は1979年8月にリリースした3枚目のシングル「SEPTEMBER」の作詞で初参加。この時すでに2枚目のアルバム『UNIVERSITY STREET』も出ているので、デビュー当初ではない。なんかニュアンスが違うのだ。
でも現時点ではこれが一般的に広められている竹内まりやが歌謡曲的な歌手からアーティストに進化したお話の流れとして知られている。こんな部分だけ見てもWikipediaって丸ッと信じちゃうのは怖いメディアなんですよ。でもネットにはこれをそのままコピペした文章が溢れている。
とりあえず、なんでも疑って掛かれ! と思う今日この頃なのだ。

【報告】
Dscn3160小沼さんのblog「みのりのちからこぶ」でアプリ『知泉の雑学クイズ』を取り上げてもらいました。
そのお陰か、「雑学」で4位、「クイズ」で1位、「電子書籍:無料」で6位。
クイズという検索項目で1位になったのも嬉しいっすが、「電子書籍:無料」という出版的になんでもありの中で6位というのは凄いことなんじゃないかと思っています。有料の方はとんでもない強豪がひしめき合っているので、そこに切り込んでいくのは難しいと思いますが、それでも凄いじゃんと思っています。
ひとえに皆様のおかげであります。
この勢いで有料版を……、いつリリースされるのかまだ解っていないのだ。まさか半年後なんて事はないよね?

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