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2009年1月13日 (火)

『ウソバスター』はうそですたー

10日にテレ朝で「ウソバスター」という番組が放送された。
「ネットにはこんな風に書かれているが、実際は」という事で雑学のウソを暴くという内容で、見ようと思っていたけれど、裏の「世界一受けたい授業」のスペシャルを見ていてすっかり忘れていた。


で、その番組で扱われた「ネットのサイト」というのが、どれも12月10日に作成されたモノだった事に視聴者が気付き「あまりにも不自然」という事で、結局テレ朝側がそれを認め「実際のブログ作成者から撮影許可が取れなかったので、同じ情報を 元にスタッフが『再現』した。そのことをテロップやナレーションで伝えるべきだった。 視聴者に誤解を与えかねない表現となり、申し訳ない」と謝罪している。
う〜ん、なぜそんな浅い事をやっちゃうのかねぇ
雑学系の、しかもウソを暴くという主旨の番組は凄く興味があったので見たかったんだけど、しょせんテレビ番組レベルなので深くツッコンだものは無かったとは思うけど。

実は、自分はテレ朝じゃない某局の仕事としてかなり似た番組を企画として提案した事あるんだけれど、発端のガセ部分はもっと別の方向でいく予定だった。
例えば、色々な雑学を路上アンケートで「これ知ってる」とか「初めて聞いた」とか統計を取り、この○○%の人が信じているこの雑学は…と展開するとか、もっと他の方法があると思うんだけどね。
個人のサイトを提示して、それをテレビで大々的に「それはウソです」って指摘するのは、問題あるだろうし、許可してくれる心の広い人はそうはいないと思う。
あくまでも想像だけど、釈明の中にあった「撮影許可が取れなかった」という以前に、許可なんか取ろうと思わなかったんじゃないかと。
あるいは「ネットにはウソが多い」というネット否定部分から企画がスタートしてるのかな?

かつて「トリビアの泉」でも後期に「ガセビアの沼」というコーナーがあって、投稿してくれたハガキに書かれているトリビアを検証した結果、ガセだった事が判明したのでコーナーとして取り上げることにした。という物があった。
雑学には常に「実は間違い」という物がついて回っていて、自分も自慢げにメルマガとかで書いた物が実は… となって「すまんすまん」と謝罪したことが何度もあります。
だから毎週大量に送られてくる雑学の中には大いなる勘違いなんかも含まれているんだろうなぁ、普通の人はテレビとかで語られた話を真実だと思っちゃうので。
例えば先日も某番組で出演者が「夕張メロンはカボチャとの掛け合わせだからあの甘さと色なんだよ」とかサラッと言っていた。実際にはアメリカ産のスパイシー・カンタローブという名前の赤い品種の改良品。
その番組ではその発言の直後に右下に「という俗説もあります」みたいな断り書きが出たけれど、音声だけ聞いていた人の中にはそれを信じちゃう人もいると思うので恐いのだ。というか「俗説」じゃなく「嘘」では?
ちなみに夕張メロンの雑学としては「あの赤いメロンの品種は夕張メロンではなく赤肉キングメロン。夕張メロンというのは赤肉キングメロンを夕張の農家が育てて夕張農協の品種検査を合格した物」という物がある。でもこれはあくまでも10年ほど前の雑学なので、財政破綻した以降はどうなっているのか不明。

で、テレ朝の「ウソバスター」は『ネットで見た』という事から番組がスタートしているので、すぐにその裏事情がチェックされてしまったんだけれど、「ガセビアの沼」にも大いなる疑惑を当時感じていた。
というのも、確か今回その番組で扱われたという「NEWSは東西南北の頭文字である」という雑学を否定するのも「ガセビアの沼」でもやっていたんですが、その辺りだったら小学生とかが「これイケるぜ」と投稿する可能性もあるんですが、ちょっと変なガセビアが投稿された事がある。
舌の味覚分布に関しての投稿があり、それを専門家などに問い合わせて調査した結果「舌の味覚分布はガセ」という結論となって、投稿ハガキが沼に沈み、最後に緒川たまきが「ウソツキ」と言って終わった事がある。
それを見て「てぇ事は『舌には部分によって感じる味が違う』という投稿があったということかい?」と思ってしまったのだ。

舌の味覚分布は現在は学会的に否定されていて教科書にも否定するような記述が載るようになったらしい。自分の場合、2002年頃、学会で否定されているというのを知りメルマガに早速掲載した事がある。
どんな人がどんな経緯で『舌には部分によって感じる味が違う』という、以前学校の授業で普通に教えていたことを投稿をしたんだろうか? そして、それをワザワザ番組で取り上げて否定しなくちゃいけないってのも不自然。
おそらく、メルマガを書いた時の自分のように投稿者、あるいはスタッフが「へぇ今はアレって否定されているんだ」という事に驚いた所から始まっているんだろうなぁ。
ガセの雑学が送られてきたワケじゃなく、もともと「あれはガセだった」というのが送られていたのではないかと思うのだ。
だとすると、沼に沈んだハガキはなんだったのかと。
つまり、これだって「ウソバスター」と全く同じ経緯という事になる。

ちなみに、2年ほど前、同じテレ朝系の「検索ちゃん」のゴールデン2時間スペシャルが放送された際も、2ちゃんねるで騒ぎがあった。
番組は基本的に「ネットに書かれた芸能人のウワサ話をネタにクイズにする」という物なんだけれど、そこで出題された問題が書かれていたblogというのが何故かその出題された芸能人のネタしか書かれていない物だったというのが2ちゃんねる調べで騒ぎになった事もある。つまり今回の「ウソバスター」とまったく同じパターン。
「トリビアの泉」も「検索ちゃん」も他の話題の時にちゃんと「杉村さんの本に書かれていたあの雑学に関してですが」とか「ブログに書かれていた雑学に関してですが」とか問い合わせがあって、それらに答えた過去もあるので、全部が捏造ではないと思うけれど、番組のコーナーを埋めるため、尺を作るために、結果としてそういう作業をせざるを得ない状態になる事もあるんだろうと考える。

しかし、今回のバレ具合をみて「かなり経費節減が厳しいんだろうなぁ」と感じてしまった。なんせ同じ捏造をやらかすにしても、ブログの日付を捏造する事なんて簡単に出来るのにそれにすら頭が働かないっていう安易さ(この「知泉的雑記」では過去に遡ってブログを書けるか?の検証で、ありえない1989年1月8日の昭和が終わり平成が始まった日のブログを書いている)、さらに番組のために作ったブログをそのまま1ヶ月以上放置してあるってのも。
それだけ見ても、人材がいないってのを感じてしまう。
現代人はテレビなんて所詮作り物という前提で見ていると思う(そこで扱われる雑学の内容は間違ってはダメだけど)ので、あくまでもバラエティ、結論に到るまでの経緯はフィクションでも構わないと思う。利害関係で損をする人はいないと思うので。
ただ、どうせ付くのならバレない嘘を付いてね。って感じじゃないかな?
そう言う意味で、今回の件はニュースとして報道されてしまったけれど、多くの人が「へぇそうっすか」レベルで終わってしまうと思う。
でも個人的には嘘はいかんと思うよ。

実は現在自分がやっている番組「らぶらじ」のうんちくコーナー。以前は放送前にパーソナリティに原稿を渡し、スタジオで「じゃ今日のまとめはこの雑学で」などと打合せをしてから放送となり、自分がしゃべる雑学に対して、パーソナリティが初めて聞いたかのように「えぇそうなんですか?」と驚いたりして番組が成立していた。
が、知らない雑学を聞いた時のパーソナリティの驚きが素のリアクションではない!という事から、去年の夏頃から事前に「今日のテーマはこれ」ぐらいしか伝えない状態になった。
そのお陰で毎回パーソナリティが視聴者の代表という立場で「マジっすか?」と新鮮なリアクションをするようになった。
直接番組では絡んでいないSBSラジオの大御所アナ國本さん曰く「ラジオには嘘があっちゃいけない、雑学を聞いて本気で驚くって状態じゃなくちゃダメ」だそうです。
しかし、その反面、パーソナリティがその日に喋ろうとしたネタを先に言ってしまいアタフタする事もある。打合せが無いってのはリスキーなのだが、そのアタフタする部分もリアルなのかも知れない。
そして、最後のまとめの雑学も毎回、自分がしゃべった物を「今日一番キモになるのは」という事でパーソナリティが瞬時にまとめるという作業が要求される。向こうは驚きつつ、メモを取っているのだ。
そのお陰で、こっちもアドリブ的な物も要求されて大変なんすから。

とにかく、テレビは基本的に虚構イメージで成り立っている作り物の世界なんだけれど、基本的な部分でウソがあっちゃいけないと個人的には思っている。制作側の事情を考えると凄く難しい問題を抱えているけれど。

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コメント

いつもウンチクコーナー楽しみに聞いてます。
ウソは、つき通せないウソはダメだと思います。
國本さんがリアリティがない!っていうならそれが正解だと思うので、大変だとは思いますがアドリブをきかせて放送がんばって下さい!
ところで新しい本の予定はありますか?

投稿: あいちゃん | 2009年2月16日 (月) 19時00分

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