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2008年11月17日 (月)

サザエさん「フネさんの実家がいつの間にか引っ越していた」

もうずっとサザエさんは見ていなかったんですが、「アニメ放送40周年」という事で1時間特番が放送されていた。
それに気が付いたのがもう30分ほど経過した処だったので、新聞のテレビ欄に書かれていた「マスオ・サザエが磯野家に居候する話」というのは見ることが出来なかったのだが、後半の「母親フネさんの実家にいく話」を見ることが出来た。


2008111701カツオとワカメが二人だけで新幹線に乗って、という場面だったので、面倒臭い雑学野郎の私は「フネさんの実家って焼津にあるんだぜ」などと先回りして自慢げに話をするのだ。
が、その番組の中では「三島駅で降りるハズなのに」という話になっている。え……、焼津に行くのになぜ三島で降りる必要があるんだ?となにやら変な展開なのだ。
その後、二人は三島駅で乗り換え(伊豆箱根鉄道・駿豆線ですな)「ひゃぁ無人駅だぁ」などと言いながら電車を降りていた。
駿豆線で無人駅と言ったら、「原木駅」か「牧之郷駅」のどちらか。
そこから、偶然知り合ったお寺の和尚さんの迎えの車に乗り....、山道を進み、トンネルを抜けた処で目の前に海が広がる。

原木駅からも、牧之郷駅からも、海が見える処に出るのはちょっと不自然なのだが、おそらくこの海は駿河湾で後々の話の展開から降りた無人駅は「原木駅」ではないかと推測されるんだけど、原木駅は数年前に駅舎が建て替えられているので、アニメに出てきた絵に描いたような(実際、絵ですが)古い感じの駅舎ではないのだが。

2008111702_2そしてトンネルを抜けた瞬間に海が見える場所というのは、おそらく北江間にある狩野川放水路にあるトンネルだと思う。海に出るルートでは伊豆中央道の長岡ICから出ているホテルエンペラー長岡近くのトンネルもあるが、このトンネルからは海は見えない。しかも、このルートの場合を通るのならば駿豆線の長岡駅か田京駅で降りるのが最も近いルートで、牧之郷駅では行き過ぎという事になる。ちなみに狩野川放水路トンネルを抜けるルートでは原木駅でなく、韮山駅で降りるのが一番近い。

そしてフネさんの実家・石田家に辿り着くワケですが、この石田家の稼業は農家でちょうどミカンの収穫時期という事でカツオとワカメがそれの手伝いをする。確かにこの地域は「西浦みかん」の産地。
ちなみにフネさんのお兄さんは石田鯛造さん、奥さんはおこぜさん。さらに下に弟がいて東京在住のトシオ。

2008111703その後、他の家族も集結するわけですが、フネさんが通っていた小学校へ訪れるシーンでは海沿いから小高い丘の上にある校舎へ歩いている。この地域にある小学校は先ほどの放水路トンネル近くにある「静浦東小学校」か、すこし南下した処にある「内浦小学校」の2つ。確かどちらもそんな小高い処に建っていなかったとは思うんですが、位置的には「内浦小学校」かなぁ。
この小学校にはイトコが通っていた事もあって、小学生の頃に1度行ったことがある。アニメで出てきた校舎は「いかにも古い感じ」という木造校舎だったが、自分が行った時にはすでにコンクリート校舎だったハズ。アニメの中では古いイメージを出すための架空のモノだと思うが、さすがにフネさんが通っていた当時の校舎がそのまま残されているってのは無いだろうなぁ。

その後、三津シーパラダイスでイルカのショーとかも出てくるので、これらの推測はほぼ正しいと思うけれど、それを見ながらずっと頭の中で疑問符が出まくっていた。
フネさんの実家が焼津にあるというのはサザエさんマニアの常識なのだが、それ以外にアニメ版としても不思議な部分が出てくる。
実は、アニメ版のサザエさん一家はかつて、このシーパラダイス周辺を訪れているのだ。
その時はフネさんが実家に寄ることもなく、実家が近くだという話題も出ずに、ただの家族旅行という感じだった。

2008111704現在、サザエさん一家のお隣に住んでいるのは作家のイササカ先生ですが、そのイササカ先生の奥さん「お軽さん」はフネさんと女学校時代の同級生。そんなに親しくしていなかったのか、卒業以降は連絡を取り合う事もなかったのですが、突然磯野家の隣に引っ越してきて30年振りに再会したという事になっている。
その再会の回は見ていないのですが、二人が卒業した女学校は焼津にあったハズなのですが。

で、そのイササカ先生の前にとなりに住んでいたのは洋画家のハマさん。そのハマさんは今から10年以上前だと思うのですが、奥さんが病気がちだったことから転地療法として伊豆に引っ越したのだ。
その引っ越し先がどうやら伊豆長岡で、サザエさん一家も「お別れ旅行」と称して伊豆長岡周辺の観光地をウロウロする珍道中の話が展開した。
どうやらこの時、番組的に登場人物を大きく改編しようと思ったらしく、イトコのノリスケさん一家も名古屋に転勤する事となり、三河屋の三平さんも故郷に帰っている。もっともノリスケさんは半年もせずに普通に東京に戻っていたという展開になった。

2008111705確かに、伊豆長岡だったら温泉もあるし、すぐ側には伊豆では一番でかい順天堂病院もあるし(望月峯太郎「ドラゴンヘッド」に出てくる伊豆の山向こうの大病院のモデルもここ)、療養には最高の場所なのだ。
そして、伊豆長岡というのは今回のアニメでフネさんのお兄さん鯛造さんが住んでいた処とは目と鼻の先のハズなのだ。本当に車で10分程度。それなのに、その時は実家にも寄った形跡はない。

そしてハマさん達とのお別れパーティと称して、駿河湾に浮かぶ海上レストラン「スカンジナビア号」という豪華客船で宴会を開いて番組は終わっていた。(バブルっぽい話だなあ、ってやはりサザエさん一家にもバブルの影響があったのかも知れない)
伊豆長岡からスカンジナビア号に行くためには、先ほど書いたホテルエンペラー長岡近くのトンネルを通るのが一番まっとうなルートだと思うけれど、ここを通るとなると今回のフネさんの実家のすぐそばを通ることにもなる。それなのに…。
ハマさんとのお別れの話はもう10年以上前の話だと思うけれど、その10年の間にフネさんの実家・石田家は伊豆に引っ越していたという事なのだ。ついでに今回、ハマさんの家に処に寄った形跡もない。

2008111706やはり40年という異常なほど長きに渡って放送が続いていて、その放送が始まった時、自分がカツオ・ワカメより年下だったのに、気が付いたらサザエ・マスオより年上になっていたという、凄い時間の歪みの中に生活している家族だから、矛盾なんて屁でもないのかも知れない。
タラちゃんが1970年の大阪万博にも、1985年のつくば万博にも、2000年の淡路島花博にも出かけているのに、未だにランドセルを買って貰えないなんて事はどーでもいいのだ。

現在、止まった時間の中に住んでいるハズのサザエ一家の25年後の姿が実写CMになっています。
カツオ君(36歳:浅野忠信)、ワカメちゃん(34歳:宮沢りえ)、タラちゃん(28歳:瑛太)、イクラちゃん(26歳:小栗旬)となっているが、そうするとサザエさんはアニメでは24歳という設定なので49歳、マスオさんは28歳なので53歳。
磯野波平は昭和40年に書かれた原作漫画では54歳なので25年後は79歳。フネさんの年齢が不明なのですが波平より6歳年下らしいので48歳で25年後は73歳。
サザエさんはかつて実写版の主演を演じた浅野温子がリアルに47歳なので近いかなぁ
現在放送されているCMでは法事で集まったカツオ達の姿が描かれているのだが、この法事がいったいどういう主旨の法事なのかが気になるのだ。なんせ、サザエを始めとした家族が登場していないので。波平さん79歳なのでありえるかなぁ……と。

2008111707このCMはシリーズ化で、この先はイクラちゃんの現在の仕事ぶりなどを描く『仕事篇』、カツオとワカメの思い出を描く『テスト篇』、タラちゃんの意外な職業が描かれる『屋台篇』と続いていくそうなのだが、どうもサザエ達の影が見えない。いったいサザエさん世界で何が起こったのか……。
しかし、このCMで一番問題なのはそんな箇所ではない。先日、このCMの話題を友人と語った時に答えが出なかった問題で「で、あのCMって何のCMだっけ?」「何かの生命保険だっけ?」
答えは江崎グリコ「OTONA GLICO」
そう言う意味で注目は集まるが、CMとしてはマズイんじゃないの?

オマケ:20年ほど前(おそらく20周年記念番組)で20年後の磯野家というアニメでは、カツオは結婚していて奥さんは「ちまき」という名前だった。さらにアニメではない、長谷川町子が企画で書いた未来の磯野家ではタラちゃんの下にヒトデちゃんという妹がいる。


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コメント

そう言えば、フネさんの実家は話として何回か出てきているけど、波平さんの実家、福岡に行った話ってありましたっけ?
双子の兄、海平さんは有名ですが、アニメに出てきた事あるのかは不明。
さらに、大阪出身のマスオさんの実家・フグ田家が、あるいはマスオさんがまったく大阪の言葉を喋らないとか。
イトコのノリスケさんの波野家、奥さんの実家・入江家などはまったく出てこないなど、40年もやっているワリに設定だけの部分が多すぎるのだ。
50周年に向けて、これらの展開も期待したいのだ(って普段全然見ていないけど)

投稿: 杉村 | 2008年11月18日 (火) 11時50分

こんにちは。
サザエさんの話、とても面白かったです。
1年くらい前に波平さんが携帯電話を持っている場面を見て、やっと波平さんも携帯を持ったかと感心していたら、かけた先の磯野家の電話はまだ黒電話、ダイヤル式かは不明だが音はジリリリンだったのを見てすごい違和感を感じたのを思い出しました。

投稿: ぶく | 2008年11月18日 (火) 11時53分

内浦小学校へ行くには海側からだと若干の上り坂。裏の体育館側は山手でやんす。年に数回配達しているんで間違い無いと思われます。
そーでしたか。あそこがフネさんの母校でしたか。めでたいめでたい。

これからも磯野家の謎を解明しつづけて下さい。

投稿: ばら太郎 | 2008年11月18日 (火) 15時03分

メルマガ知泉、楽しみにしてました。うれしいです。

サザエさんで大阪万博回想のシーンがあったのですが、サザエさんが「ここで15年前タラちゃんが迷子になったのよね」(大意)などという強烈な発言をしていました。「ハイスクール!奇面組」は連載1年後とにちゃんと歳をとっていたけど、名探偵コナンはまだ17歳に戻れません。

サザエさんはぼちぼち時代劇に分類できるかも。

掲示板がいやはやなんともだらけなのが残念です。いやはやなんとも。尻取り雑学、たまにぶっ続けで読むとすっごく面白いのに。

投稿: ノポル | 2008年11月21日 (金) 14時07分

世の中には「良いオタク」と「悪いオタク」がいます。
悪いオタクは、自分がとにかく偉いと思いこんで常に大きく見せようと必死になり、知識を他者を凹ませる為に使う人。どこかの帽子を被ったオジサンが代表。
良いオタクは、その悪いオタクが大声で自己主張をしているのを恥ずかしいと思い、静かに淡々と自分の好きな事に邁進し、自分のフィルターでそれを周りに教えてくれる人。これの代表が知泉さん。
知泉さんの年齢はハッキリ解らないのですが、いわゆるオタク第一世代に近いいんじゃないかと勝手に思っています。悪帽子より一回り若いぐらいですか?
その中で、社会性の無いオタクと一緒にされては嫌だと距離をとり本当に好きな事を静かに追求してきたんでは無いでしょうか。
知泉さんお淡々と雑学を語る品のよい文章が好きで、メルマガもずっと愛読しています。
自己主張ばかりで中身が無い人ばかりが前に出てくる世の中ですが、知泉さんのような方にもっと活躍してもらいたいです。下世話な事は嫌いかも知れませんが、もっと前に出てくることを切に希望します。
もっと知泉さんはメジャーな活躍が出来る人だと思っています。
これからも頑張ってください。

投稿: タケタ | 2008年11月22日 (土) 21時17分

ふとしたことでたどり着いたサイト。

あの小学校は内浦の先にある、「西浦小学校」です。
お寺も、釣りしてた小さな島?もその近辺です。
無人駅は多分「田京駅」、トンネルは「三津坂トンネル」(伊豆長岡温泉から三津へ抜けるトンネルです)

いまさらですが情報まで…。

投稿: 現・住民 | 2011年4月12日 (火) 02時23分

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