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2008年9月 5日 (金)

高田純次・祐子「おふろのうた/パパのうた」

高田純次・祐子「おふろのうた/パパのうた」
作詞.秋元康/作曲.市川都/編曲.小林信吾
1985年08月/¥600
フォーライフ/6K-1


200809051総ての言葉に心が入っていない男、高田純次の真面目なパパぶりが伺えるシングル盤。
A面はNHK「みんなのうた」で使用されたものらしく、高田純次の長女・祐子ちゃんが歌っている。まだ小学校低学年という感じなのだが、男の子という設定で「ぼく」が色々な理由をつけてお風呂に入らないと歌っている。
3拍子による16小節の単純なメロディが5番まで続くもので、いかにも「みんなのうた」という感じの曲なのだ。
そしてB面は、高田純次が同じメロディにのせて、色々な理由をつけて「パパ」は会社に行きたくないと歌っている。
いわゆる、現時点のイメージの高田純次として構えて聞き始めると、思いっきり肩すかしを食らってしまうほど、ありふれた良き家庭のパパという印象しか残らないのだ。
最近は、すっかり家庭的な部分が想像出来ないキャラになっているけれど、この曲の前には二人の娘と共に花王のCMに出演していた。

テレビなんかで見る姿はあくまでも営業的な側面であって、実際には普通の人間なんだろうけど、この曲を聞いている限りでは、普通以上に真面目な人なんじゃないかなぁと思ってしまう空気感を醸し出している。
1985年というと、すでに「元気が出るテレビ」もスタートしているし、「笑っていいとも」では番組開始初期の大ヒットコーナー「純ちゃんのブラボーダンシング」で、すでに心がまったく入っていない笑いを展開していたので、このような曲を出していたのは意外と言えば意外。

高田純次は24歳の時に「自由劇場」で俳優としてのキャリアをスタートしている。
その後イッセー尾形と劇団を作り、すぐ解散し、30歳の時に柄本明・ベンガルたちと「東京乾電池」を結成している。
この劇団は、1980年に始まった「笑っている場合ですよ」の中の『日刊乾電池ニュース』で一躍有名になった事から、俳優というよりコメディアン的な印象になっているけど、高田純次は俳優としては堅実で上手い芝居が出来る人だと思っている。
しかし、最近の若手芸人のような「キャラ造りをして出てきたはいいけどイジられてすぐ素を晒してしまう」という薄っぺらなキャラではない「筋金入りのいい加減さ」を還暦を迎えても維持し続ける姿は尊敬に値する。

赤塚不二夫も語っていたように、初期は馬鹿なことをやっていたハズなのに、年を重ねていくうちに立場をシフトさせて、なんか偉そうな物言いで「最近の若者は」とか「俺たちの若い頃は」とか言い出す人は、何か信用がおけないと思っている。
自分の世代なんかにも徐々にそんな傾向を見せ始めている人がいる。「俺たちの若い頃は」って、あんたの若い頃はちょうどバブルに突入する時代で、どんな馬鹿でも受け入れられた時代だったんだよ。今の時代の若者に説教するほど偉くなかっただろ、とか思ってしまうのだ。
世の中が全部、高田純次になってしまったら社会生活が成り行かなくなってしまうけれど、自分は心の中にちっぽけな高田純次を維持し続けていきたいと、切に願うのだ。

ビバ、高田純次。

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