八神純子「パープルタウン」
八神純子「パープルタウン」
作詞.三浦徳子/作曲.八神純子/編曲.大村雅朗
1980年7月21日/¥700
ディスコメイトレコード/DSF-204
ジャケ違い、の微妙な物。(番外編)という事で前回で「ジャケ違い」シリーズは一旦休止なんですが、このシリーズを楽しみにしてくれている方も多かったみたいで、ありがとうございます。まだまだネタは山積みですのでジャケ違いシリーズは時々やって行きたいと思います(長期展望)。
で、この八神純子のヒット曲「パープルタウン」も一種のジャケ違いなので番外編として書いてみます。
ジャケ違いと言っても、2枚を並べてもまったく同じ物なので1枚しか掲載しませんが、実はこのシングル、表紙ではなく裏面にある意味を持った違いがある。
上が初期ジャケット裏、下がその後のジャケット裏。上は
パープルタウン
作詞.三浦徳子/作曲.八神純子/編曲.大村雅朗
なのに対し、下は
パープルタウン 〜You Oughta Know By Now
作詞.三浦徳子/作曲.八神純子/編曲.大村雅朗 R.Kennedy, J.Conrad and D.Foster
となってる。
この曲にまつわる騒動を知っている人は「あ、あれか」と思い当たると思うんですが、「パープルタウン」は発表と同時にヒットしてザ・ベストテンでも1位を獲得、13週連続チャートインしているんですが、その際に「盗作だ!」と訴えられたのです。
レイ・ケネディの「ロンリー・ガイ」という曲とソックリだという事で裁判沙汰になっている。
その結果、裁判までやったのかは不明ですが、クレジットにレイ・ケネディ側の名前、そして曲の副題に「ロンリー・ガイ」の元のタイトル「You Oughta Know By Now」を入れる事で決着している。
双方の曲を聞くと「確かに…」と思うんだけど、実際の事を言えばアレンジは確かに激似なんだけど「Aメロのコード進行がほぼ同じ」と「ブリッジのI Love you more and more〜♪」の箇所が同じ」という感じで、実際にはメロディは別物で八神純子の他の曲にも見られる節回しのメロディなのだ。
あくまもでアレンジによって印象がまったく同じ曲になっている。おそらくピアノやギターの弾き語りで双方の曲を聞いた時はブリッジ部以外はまったく違う曲に聞こえるんじゃないかと思う。
曲が完成するまで色々な行程を経るワケですが、クレジットに「作曲:八神純子」と書いてあっても、実際には途中で色々な人の助言などがあって複雑に変化しているんだと思う。
例えば某アーティストの場合、レコード会社を移籍した途端に曲調が変わった事があるんだけど、これは移籍による心境の変化ではなく、スタッフが変わった事で制作過程の色々が変化したことで、音だけじゃなくメロディも変わってしまったという事なのだ。
海外の場合は、ちょっと助言しただけでもクレジットに名前を入れる事を主張するので、クレジットに複数人の名が列記される事が多いのですが、日本の場合はその辺は曖昧になっている。
そう言う意味で、この曲の場合も「もしかしたらブリッジの部分は、曲を作り上げる過程で付け加えられて、レイ・ケネディの曲により近づいてしまったのでは?」と思ってしまうのだ。
アレンジは確かにソックリなのは疑いようがない。最初のチロチロチロチロ....と言う細かい音に始まり、弦楽器のジャッジャッジャッと刻む音、一転してディストーションギターがガガッガッとリズムを刻み始める(八神純子の場合はディストーション部分からが歌になっています)。
当時の音楽雑誌には「レイ・ケネディの曲が発表された時期と、八神純子の曲が発表された時期があまりに近すぎて実際にはパクる事は難しいはず」と書かれていたのも記憶しているんですが、その辺は永遠に闇の中なのかも知れない。
最終的に八神純子側がクレジットに名前を列記する形で折れたのです。普通ならばミソが付いた曲はなるべく封印すると思うんですが、実はこの年の紅白歌合戦に初出場して「パープルタウン」を歌っている。同年のヒット曲なら他にも「Mr.ブルー」などもあったのに、あえてこの曲というのはある意味、八神純子の意地みたいな物もあったんでしょうかね? 今となっては解らない事ですが。
でも、言える事は1つ「この曲は今でも名曲です」
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コメント
八神純子「パープルタウン」
http://jp.youtube.com/watch?v=Jh22Xh5fb6A
レイ・ケネディ「ロンリーガイ(You Oughta Know By Now)」
http://jp.youtube.com/watch?v=0xHMV5ylH8A
投稿: ようつべ | 2008年9月20日 (土) 11時55分
この曲で八神さんが盗作を認めたという話題は知っていましたが、元曲を今まで聞いたことはありませんでした。
そして今回初めて聞き比べたのですが、確かにパッと聞くと「ソックリか?」と思ってしまうのですが、似ているのはアレンジのせいですね。
解説されているように、メロディだけに集中して聞いていると曲自体はまったくの別物のような気がします。
この曲、アレンジをまったく変えて歌ったら、もう本当に別の曲になってしまうんじゃないでしょうか?
毎回、考えさせられたり感心したりしています。今後も音楽話を楽しみにしています。
「関町物語」や他の話題も楽しく読ませてもらっています。
投稿: TEISUKE | 2008年9月20日 (土) 16時56分
小学校からリアルタイムで八神ファンで、もちろん
P・タウンも思い出がいっぱいです。
盗作騒動は今日初めてネットで偶然知り、いささか
ショックでしたが、you tubeで聞き比べた所・・・
うーん。
前記の方も述べられているように、確かに前奏の
「チロチロ・・・」はそのまんまという感じですが、
メロディーは・・・似ているといえば似ているし、こんな感じの曲調は世界中いくらでもありそうだよなぁ、というのが率直な感想です。
俄然、P・タウンの方が好きですが。
あの「前奏」が一番ネックですね。
真相は藪の中なのでしょうかね。
最近、芸術全般にこの手の騒動がニュースになりますが、ほんとうに、創作って奥が深い難しい世界ですね。
投稿: jun | 2009年1月29日 (木) 23時29分