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2008年9月17日 (水)

フィンガー5「恋のダイヤル6700」

フィンガー5「恋のダイヤル6700」
作詞.阿久悠/作曲.井上忠夫/編曲.井上忠夫
1973年12月5日/¥500
フォノグラム/FS-1776


2008091701ジャケ違い(第11弾)
別に深い思惑もなく「ジャケットの図柄が違うレコード」というテーマで書き始めたのですが、困った事になってしまいました。
実は、ここに来て「ちゃんと音楽の話を書くために所有レコードを整理しないといけない」と思い立ち、箱にしまい込んでいた物などを一気に広げて、歌手を50音別に整理し始めています。
その中で「ジャケ違い」を意識して見ていると、思った以上に多くが発見されてしまいます。
自分でもいくつか元ネタとして知っていたのですが「あぁこれも」「これもだったか」と、ジャケ違いを切り無く続けていると、数ヶ月に渡る大事業になってしまう事が判明。という事で、ひとまず今回でジャケ違いシリーズは休止。
そしてまたしてもフィンガー5なんですが、このジャケ違いは「難易度Dクラス」です。とりあえず2箇所の違いがありますが見つける事は出来ますか?(色の濃さは印刷ロットの差なので関係無いッス)

2008091702答えの前にこの曲について。
「恋のダイヤル6700」は「個人授業」に続くフィリップスでの2曲目で、共にミリオンセラーになっている。
今や懐かしいジリリリリリンという電話の音から始まり、ハロ〜ダーリンという妙子(当時、小5)のセリフで始まるこの曲は、都倉俊一の「個人授業」がジャクソン5などのモータウンサウンドを多分に意識したのに比べ、井上忠夫が古いスタイルのロックンロールを現代風解釈でポップスに仕上げてる。
当時の月刊明星に『フィンガー5物語』が掲載されたのを読んだことがあるけれど(他の学年誌などにもそれぞれ別物が掲載されていたらしい)、この当時の芸能界は基本的に子供向けのポップスというのはほとんどなく、アイドルポップスも内容は大人向けで、このフィンガー5のように学園生活を歌う物は皆無だった事から阿久悠が仕組んだとされている。

しかし、子供をターゲットに子供が歌うグループは基本的に賞味期限が短くなってしまうのは致し方がない事。ハイトーンボイスが特徴だったアキラもいつしか声変わりという儀式を迎える年齢になり、次第に無理が出てくるようになる。
以前、見た番組では女性ホルモンを注射することで声変わりを抑えるかを悩んだ、という物をやっていた。
しかしアキラが声変わりをするのよりも早く、浮気な子供達は自分の成長と共にフィンガー5を過去のものとしつつあった。「個人授業」のヒットから2年後、1975年11月に「音楽の勉強」という名目で全員が休養&渡米しているが、すでにその頃は周囲ではほとんど話題になっていなかったと思う。
個人的にはその渡米直前に出した「帰ってくるよ」というシングルは、フィラデルフィアソウルっぽい感じで好きなんですが、知っている人は少ないだろうなぁ。

で、ジャケ違いなんですが、まず違うのは左側の黄色い部分にある「フィンガー5」という赤い文字の下、1枚目は(唄)ですが、2枚目は(片面)になっている。
もう一箇所はタイトル『恋のダイヤル6700』という文字が全体的に2枚目の方が下がっている(黄色い「恋のダイヤル」が約6mm、赤い「6700」が約3mm下がっている)。左にあるレコード番号は同じ位置なので比べると解りやすい。

2008091703この違いに関しても推測の粋を出ないのですが、おそらく1枚目が初期盤でタイトル位置が上すぎてデザイン的に格好悪い、というのが理由じゃないかなぁ。ちょっと断ち位置に近すぎる。
普通の人は気にしない部分かもしれないけれど、編集などをやっていた身としては非常に気になる。

で、実はこのジャケットにはもう1箇所違いがあって、裏面でB面を歌っているのが1枚目では「フィンガー5」というクレジットなのに対し、2枚目では何故か「フィンガー5の三男 玉元正男」となっている。確かに正男のソロ曲なのですが、なぜわざわざソロ扱いにしたんでしょうかね?
レコード盤の方までには気が回っていないのか、名義はフィンガー5になっていますが。
てなワケで、ジャケ違い第11弾でした。(ネタは山のようにあるので、時々やるかも知れません)

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コメント

こ・・・・細かいw
凄いです。今まで音楽をネタにしたブログを幾つも見てきましたが、
ジャケット違いというテーマで始め、それだけじゃない部分の情報量の凄さ、データに基づいた知識。
色々な切り口から展開する話、エンターテイメントだと思いました。
しかもジャケ違いシリーズの最後は、本気でトリビア並の誰も気付かない、しかも知った所でまったく自慢にならない、この細かい違いの指摘。
参りましたw

投稿: タガミ | 2008年9月19日 (金) 00時14分

個人的には中古レコード趣味はないのですが、
知泉さんの音楽話はいつも興味深く読ませていただいています。
特にジャケ違いはまったく興味がない部分なのに
これほど面白く読めるとは思ってもいませんでした。
特に最後になる「恋のダイヤル6700」にはやられました。
これは気が付かない・・・というか、本当に気が付いても話題に出来ない。

これからも期待しています。頑張ってください。

投稿: Kou | 2008年9月19日 (金) 08時52分

ここんところ毎朝たのしかったです。
おー、新しいのがー と楽しかったです。
はっきり言って生き甲斐でした。
もーそれくらい朝の職場での楽しみでした。
そんな楽しみに成長してしまったのです。
私から楽しみをその自らの手で奪わないで。
次のシリーズ楽しみにしています。
あと、関町物語もね。

投稿: 白林 | 2008年9月19日 (金) 18時36分

フィンガー5「恋のダイヤル6700」音だけ
http://jp.youtube.com/watch?v=OPwEmfdbvnM
フィンガー5「恋のダイヤル6700」当時の映像
http://jp.youtube.com/watch?v=xmicbFtt17E

投稿: ようつべ | 2008年9月20日 (土) 11時59分

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