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2008年2月24日 (日)

小野満・ダン池田、二人のビッグバンドマスター死去

ダン池田氏(72)が昨年末、2007年12月25日に亡くなっていた事が報道された。
そういえば今年は新年早々、2008年1月2日に小野満氏(78)の訃報もあった。


ダン池田:今だ反省なし
2008022402この二人は自分の世代だと、物心付いた時からテレビの中で演奏をしていたビッグバンドの指揮者で、70年代の紅白歌合戦の演奏でも紅組「ダン池田とニューブリード」、白組「小野満とスィングビーバーズ」として記憶にある。
この二人が10日と開けずに亡くなったというのは、リアルタイムに音を聞いていた世代としては、あの時代もすでに歴史の話になっていくんだなぁという感じがしちゃうのだ。

ダン池田の方は他にも「夜のヒットスタジオ」、小野満の方はNHK系の音楽番組でスィングビーバーズ&NHK管弦楽団などで見かけていた。
ダン池田の方はビッグバンドのみだったので、音は派手だったので昔ながらの歌謡曲の演奏は良かったのだがちょっと繊細さに欠けていた。しかし小野満の方はスィングビーバーズに加えてNHK管弦楽団が一緒にやる事が多かったので、ちょいと繊細な感じで好きだった。

小野満:資料が少なくて似てるか不明
2008022401小野満は先日もブログで書いた三木鶏郎のバンド出身で、1953年にジョージ川口、中村八大、松本英彦でビッグフォーを結成している。ビッグフォーは音源をちょっと聞いた事がある程度で、リアルタイムじゃないけれど戦後日本のジャズブームを築いた1人という事で認識している。スィングビーバーズは1960年に結成したビッグバンド。

あと「美空ひばりの初恋の人」って事でも騒がれた事もあるんだけど、1989年に美空ひばりが亡くなった際に思い出話を語り「世間が許してくれなかったんですよ」と告白している。
そして美空ひばりの死後、理由は明かさないが音楽活動をほとんど辞め、それまで付き合いがあったビッグバンドやジャズ仲間とは一切交友まで断っていたとされている。
美空ひばりのCDで「Jazz And Standard Complete Collection 1955-1966」というコンピレーション物があるんですが、このアルバムを聴くと美空ひばりの才能の深さに改めて感服しちゃうワケです。
個人的には演歌っぽい曲を歌う美空ひばりが好きじゃないので、この時点で小野満と上手くいって「ジャズシンガー美空ひばり」という路線を邁進してくれていれば、どんな素晴らしい曲を作っていったか……と勝手に思ってしまうのだ。

ダン池田に関しては、自分が音楽にどっぷりハマり始めた1970年代にフジテレビの音楽がらみの番組には必ずといっていい程登場して、「夜のヒットスタジオ」「オールスター家族対抗歌合戦」さらに大磯ロングビーチでの「オールスター水泳大会」などでやたらと見かけるようになったけれど音楽的な印象はさほど残っていない。
楽器演奏の印象もないので「いったいこの人は音楽的な部分はどうだったんだろう?」という感じでもあるんだけど、ダン池田が表舞台から消えるキッカケになった暴露本『芸能界本日モ反省ノ色ナシ』の印象しか残っていないや。

1990年代に「あの人は今!」という事で埼玉あたりでカラオケスナックを経営して、近所のおじちゃんおばちゃんを集めてカラオケ教室をやっているのが放送されていた。
本当にこの人に関しては「音楽家として何が出来た人なんだろ?」というのが当時も今も疑問としてついて回っている。

1980年代、YMOの成功以降、シンセサイザーの発達で歌謡曲の音がかなり変化していった。
夜のヒットスタジオを見ていても自前のバックバンドをもっている歌手などは音的に問題なかったけれど(アイドルもバンドを従えるのがブームだった)、ダン池田とニューブリードが演奏する場合、ちょっとアレンジも古めに感じる事が多くなっていった。
たとえば榊原郁恵のテクノ歌謡「ROBBOT」をビッグバンドが演奏した時に「それはテクノ歌謡じゃない!」と憤慨した事もある。この曲は筒美京平がテクノを意識したメロディを作り、それに合わせて船山基紀がアナログテクノな編曲をした、YMOが絡んでいない職業作家によるテクノ歌謡の名作なのだ。

1985年に夜のヒットスタジオが月曜の1時間番組から、水曜日の2時間番組に変わった時に、ニューブリードのマスターからダン池田が降りて、三原綱木(元ブルーコメッツ→つなき&みどりを経て)に変わった。その時に、大々的にバンド変成が変わり、シンセ系キーボードも大々的にフューチャーされたと記憶している。
そう言う意味では、アナログ時代の古いタイプの音楽家で、時代の変化について行けなかったのかなぁと思ってしまう(Wikipediaなどでは体調不良&金銭面を理由に降板したような事が書かれているが)

暴露本『芸能界本日モ反省ノ色ナシ』をつい先日、死去したとは知らずに「何かの参考資料になるかな?」として古本で購入したけれど、パラパラ読むと暴露というより時代について行けなくなったオジサンが「最近の若い奴は」と愚痴っている部分が変に目立っているだけの本だった。
ある意味、無責任な戯れ言をまき散らすブログを書籍化しただけのような内容で、読後感は「この人、良くも悪くも自分が基準だと思っているんだろうなぁ」という感じだった。

ネット検索すると、ダン池田の死去が公表される2月21日直前まで暴露本『芸能界本日モ反省ノ色ナシ』は500円ぐらいが相場だったのが、22日ネットで最高値30万円を付けたらしい。
現在もヤフオクには4000円台で大量に出て、しかも入札も入ってます。最も高いのは2万2000円で入札22人。
自分は今年1月に1と2をBookoffで各105円で購入したんですが...。そんなに高い値段だして読む価値ないぞ。
ちなみに、この暴露本を出した「はまの出版」は凄いジャストなタイミングで今年1月25日に自己破産申告をして倒産している(ここにも出版不況が!)。

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コメント

>いったいこの人は音楽的な部分はどうだったんだろう?

このコンガの演奏なんか見るとなかなかイイ感じなんですけどね。
http://jp.youtube.com/watch?v=CS59f_oE7y4

投稿: ンダ | 2008年2月26日 (火) 17時46分

小野満の雄姿は
http://jp.youtube.com/watch?v=NaVVcS9GWho
「石原裕次郎:嵐を呼ぶ男」
バックはビッグフォーです。世良譲・ジョージ川口・松本英彦・小野満

投稿: | 2008年2月27日 (水) 00時07分

>>ンダさん
そうでした、ダン池田さんはコンガを始めとして打楽器を演奏する事がありました。
「オールスター家族対抗」のオープニングでティンパニーを叩いていました。
山本リンダの脇でコンガを叩くダン氏は素晴らしいです。

>>無記名さん
小野満さんを始めとしてビッグフォーの面々、カッコイイっす。
世良譲さんのピアノもいいなぁ
裕次郎の歌は印象に残らないほどいい演奏です。

投稿: 杉村 | 2008年2月27日 (水) 08時28分

小野満さん、ダン池田さん
というビッグバンドマスターの死去に続き
2月29日にも東京ユニオンの
高橋達也も亡くなっています。

投稿: トール | 2008年7月17日 (木) 23時13分

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