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2007年7月 1日 (日)

雑学には著作権はない

「雑学には著作権はない」という事を何度も書いてますが、あくまでも事実の羅列なので同じネタを誰が使用しても全然問題はないワケでやんす。


もっとも、その事実を文章として「いかに理解しやすく要点を抜き出すか?」という部分には各人頭をひねるので、そこには文章としての著作権は存在する。
たとえば先日のメルマガで書いた文章
東京のお金持ち奥さまの代名詞「シロガネーゼ」。元になった地名は白金、ではなく白金台。しかも白金も白金台も地名としては「しろかね」と濁らない。
というものは、どこを転がしても事実の羅列なので「それ俺の方が先に言った」みたいな事は誰にも言う権利はない。(かなり特殊な、誰も気が付いていなかった事実なんて場合は色々あるんでしょうが)

でも上記の文章は自分が「いかにコンパクトに伝えるか?」という事で文章を書いている。だから別の人が同じテーマで書くと
シロガネーゼの名前の元になったのは白金じゃなく白金台。ついでに読みはシロガネダイではなくシロカネダイ。
とシンプルにまとめる人もいると思う。

あるいはもっと関連雑学を含めて1つの流れにする人もいるかも知れない。
リッチな奥様方を称する「シロガネーゼ」という単語、この言葉の元になったのは白金ではなくて白金台。しかも地名の正しい読み方はしろかねだいと濁らない。
この言葉を作ったのは雑誌「VERY」の編集長だが、彼は若いママが初めて子供を公園に連れて行って近隣の奥さまの仲間入りをする儀式「公園デビュー」という単語も考案している。
などと話を広げて連続させる手法もアリかと思うわけです。
この場合は、シロガネーゼ→公園デビューという話の流れも著作物の一つと考える事ができます。

といっても厳密な法的線引きが出来ないので難しい問題であります。
でもって簡単に「裁判だ!」などと言い出すのも面倒くさい部分で、普通の人は裁判なんか起こしても精神的・時間的に摩耗するだけなのだ。
というワケで、自分的に雑学を調べていて楽しいなぁと思うのは別々に知っていた雑学が、何かの拍子にジグソーパズルのようにピタッっと収まって関連づけられていく部分。

たとえば(って、ブログで書くといつの間にか誰もが知っている話になるので勿体ない気もするワケですが)電話を発明したベルに関する雑学。
単行本「知泉」の中で
ベルは三重苦で困っていたヘレンケラーのもとへ家庭教師サリバン先生を紹介した。
と書いたわけです。そして解説として、ベルの母親も聴覚障害を持っていて、それがキッカケで補聴器の開発をしていて、それが電話の開発に繋がった(よく勘違いされていますが、ベルは電話を発明しておらず電話の原理の発明は別の人が行っている)。
つまり「ベル→母親が聴覚障害→その手の指導員の知り合いがいた→ヘレンケラーに紹介」という流れがあったのだ。

で、別にベルの雑学として
電話で一番最初に日本語でしゃべったのは伊澤修二という25歳の文部省留学生。彼は「日本語でも会話出来るのですか?」と語り、完成したばかりの電話を使った。
というのがあったんですが、この伊澤修二という人物、もちろん文部省の仕事として電話にも興味を持ったのですが、帰国後に「東京盲唖学校」の校長になっており、ベルが来日したおりにその学校でベルが講演をしている。

つまり伊澤修二とベルは聴覚障害というキーワードで繋がっているワケで、まだ未整理で書けないネタも山積みなのですが、それから他にも色々なエピソードが絡み合ってくる。
あぁなるほど、これらは偶然じゃなく必然だったんだなと・・・。

これらが1つの書物からじゃなく、色々な文献からの細切れの知識が寄せ集まって流れを作っていくって部分が個人的には楽しいのだ。
もちろん、その辺の研究者には「そんなの当たり前の話じゃん」みたいな部分も多いとは思いますが、雑学の横連鎖ってのを探してうろうろしています。
その部分を羅列して書くってのも著作権(編集権)って物なのだ。

ちなみにヘレンケラーが世界的に有名になったのは三重苦を克服したあと、世界中を講演活動をして自ら体験談を語って広めたため。その講演活動の資金を援助したのもグラハム・ベル。

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コメント

びみょーに難しい問題。みなさん触れることが出来ないみたいっすね。
雑学を関連づけて羅列説明を一文にまとめる。明らかに著作権が生まれる。
どんなに偉い人でも引用したら参考文献を語るべきだし、まして自分より無名な人の著作物から転用するなんて愚か者のする行為ですね。

投稿: | 2007年7月 7日 (土) 12時12分

雑学ブログ・サイトを書いている人間は、常に考えさせられる問題ですね。ネタのチョイスと関連した雑学を繋げてひとつのネタにすることで、何とかただの『パクリ』にならないように苦心していますが、どこまでが「あり」でどこからが「なし」なのかは難しい問題ですね。

投稿: chewbacca | 2007年7月13日 (金) 00時29分

職人の業界では古くから「先輩の技術は盗むもの。」と言われますが、大事なのはその先。
師匠を超え先輩を超えて自分の作品が完成します。その結果は他人がまねをしようと思っても容易く出来ない業界が職人です。
それが通用しないのが知的職人技。一度文章にされた作品が簡単にコピーペーストもしくは微妙に語尾やニュアンスを変えるだけでお金にかわってしまう。
問題なのはお金にかえてしまうという行為。
いつもやられる側が泣き寝入りする様に規則では決まっているらしいですね。
知的財産について日本は後進国。やられた側はもっと声を大にして怒るべきではないでしょうか。
一人の力では弱くても多数の知財所有者が団結すれば知財後進国も変わるかもしれませんね。

投稿: | 2007年7月13日 (金) 15時28分

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