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2006年9月17日 (日)

西城秀樹「ジャガー」

0西城秀樹/ジャガー
作詞.阿久悠/作編曲.三木たかし
1976年/¥600
RCA/RVS-1011


なんつーか青春ってヤツは取り返しが付かないほど周囲が見えないパワーで前のめりでぐいぐい行っちゃうのだ。
人間には二種類あって、それを後で「恥ずかしい」と思ってあまり語りたがらないタイプと、それを「武勇伝」として自慢げに話をするタイプがある。
前者というのは、客観性を持っているので問題はないのだが、後者はとにかく自分の熱さをむさ苦しいとか思わず、年々「これでいいのだ」とその熱さをさらに増幅させていっちゃうのだ。そこまで生きてきた自分のスタイルが間違いとは思っていないので、若い時以上に熱くなっちゃうのだ。

そんなこんなで歌謡界には「青春物」というジャンルがある。歌謡曲自体が若い世代をターゲットにしているので、全部青春物ではないか?と思われがちだが、自分的には「伝えたい思いが歌からこぼれちゃっている曲」を青春物と定義している。
そのこぼれちゃっている部分は「語り」だと思う。ここで青春独特の青臭さが表面化する。
例えば近藤真彦の「さよならなんて言えないよ、バカヤロー!」という絶叫型が典型的だけれど、他には加山雄三の「幸せだなぁ僕は君といる時が一番幸せなんだよ」と言う語りなども青春の蒼さプンプン。
女性でもあべ静江なんかが「お元気ですか、そして今でも愛していると言ってくれますか?」なども青臭い感じがします(古い例えを中心にお送り致しております)。

そんな中で青臭いとか青春とか絶叫とかを通り越して、ワケ判らなくなっちゃっているのが西城秀樹の「ジャガー」という曲。
西城秀樹の「白い教会」という曲の中にあるセリフでも「涙なんか、涙なんかいるもんか!ばかやろぉぉぉ!」という近藤真彦の原型が歌われている。とにかく70年代の西城秀樹は熱かった。

とりあえず「ジャガー」というタイトルの曲なので、ジャケットにもそれらしいシルエットが描かれています。で歌詞の中にコーラスで何度も「ジャガー」という言葉が出てくるんですが、歌詞をいくら読み返してもそれが動物のジャガーに繋がりそうな部分がない。なぜジャガーなのかが一切説明されていないのだ。
延々と「オレは愛に命をかけるぜ!」という事が歌われている。阿久悠という作詞家はただ者ではないという感じがプンプンするのだが、やはりそこには西城秀樹という熱さを誘引する媒体が存在しているのだ。

で、一番と二番の間に長い語りがあるんですが、そこがとにかく熱い。
「君が死んだら 俺は死ぬ、でも 俺が死んでも君は死ぬな!
  君ひとりでも愛は生きる、俺ひとりでは愛は死ぬ!」

もう何を言っているのか自分でも判っていないんじゃないかという感じの迷走具合。
最初の一行はいいんですが、二行目に至っては「俺が死んだとしても君は俺との愛を育み続けろ!」と言っておきながら「でも君が死んだら俺は君との愛を続ける事は出来ない」と、死んじゃったら別の女を好きになっちゃうよ的な感じの事を平然と言っちゃっているのだ。君が死んでも俺も愛を守り続けろよとか思うのだが、なんつーか自分勝手に熱くなっちゃっていないか?状態。

さらに熱いお言葉は続く。
「しゃべるな!何も言うな!!目を見ろ 何が見えたか?
  炎が見えたか!? 君を愛する炎が見えたか!!」

もうね、相手に何も考える余裕を与えないで、質問→すぐ答えを自分から導き出して相手に強要するという、田原総一朗並の矢継ぎ早さ加減。
そこで小泉政権が終わり、安倍政権がどう変化すると思う?え?安倍は小泉と違う?そう思う思わない?そうじゃないの?え?もちろん安倍は違うとは言えないよね?えどうなの?あここで一旦コマーシャル。と。
もうオウム真理教のマインドコントロール時並に、相手に何も考える余裕を与えずにその教義を頭に流し込んでいるのと同様の手口なのだ。

ヒデキは勝手に「炎が見えたか?」と結論を出した直後に、勝手に舞い上がってこんな事を言い出す。
「さあ来い 飛んで来い、抱いてやる! 抱いてやるー!」
もうテンション上がりまくって結論は「ただ抱きたい」だけじゃないかという感じがしちゃう、とにかく熱い男なのだ。

ちなみに70年代後半、いきなりヒデキは爽やか路線を打ち出してきて「聖少女」とか歌い初め「僕の音楽ジャンルはロックでもポップスでもないポップンロールなんですよ」と恥ずかしい事を言い出すような男に成り下がってしまいました。
いつまでも血管が切れるギリギリの男でいて欲しかったのだ。

西城秀樹の豆知泉

西城秀樹はザベストテンで「好きな本は?」と黒柳徹子に聞かれて、迷わず「SMです」と答えた。(後に「あれはSFと言おうとしていたけど、歌直前だったので慌てていて」と釈明)

辺見えみりは4歳の時に親が離婚して母・辺見マリに引き取られているが「父親も芸能人で...」ぐらいしか教えられていなかったので、小学校低学年頃まで「自分の父親は西城秀樹」と思いこんでいた。(正解は西郷輝彦

河合奈保子は「西城秀樹の妹コンテスト」で選ばれてデビューしたという経緯を持つ。というのは有名だが、実は「秀樹の妹・弟コンテスト」で男性の応募も可だった。その時応募した男の一人が後の松尾伴内
第2回は「妹コンテスト」と女性限定になり、こっちの優勝は石川秀美

ヒデキというと「ハウスバーモンドカレー」のCMが有名だが、それ以前のCMタレントは俳優の原田大二郎

実はヒデキは甘いカレーが大の苦手で、CM撮影の時は子供に混じってカレーを食べるシーンで、ヒデキだけは特注の辛口を食べていた。

ヒデキの結婚式の引き出物に入ってた「ハウスバーモントカレー」は超極甘味。

ちなみにリンゴとハチミツの入ったカレー「バーモンドカレー」はなぜ「バーモンド」なのかと言うと、これの発売当時、アメリカ.バーモンド州の研究者が「リンゴとハチミツを摂取すると体によい」という「バーモンド療法」を提案していた事からのネーミング。

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