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2006年7月26日 (水)

情けは人のためならず

とある雑学系の本を読んでいた。


Dscn3170そこで「情けは人のためならず」という言葉の解説があったんだけど、いわゆるコレは「確信犯」という言葉と同じように「間違って使われる言葉」という話題の超定番。
誤用としては「アイツが苦しいのは解っているけれど、ここで変な情けを掛けて手助けしては、ヤツのためにならない」という場面で使われるという物で「情けを掛けてしまっては、その相手のために良くない」という使われかた。

で、本当の意味は「人助けをしてやるのは相手のためではなく、巡り廻って自分のもとに戻ってくるんだよ、だからどんどん人助けをしましょう」という事で「情けは他人のためじゃなく自分のためになる」という意味。
なんか本来の意味って「なんだよ、人助けとか言っておきながら自分への見返り求めてんのかよ、なんかせこいな」という印象もあるかもしれませんが、もともとは仏教思想の『因果応報』が元になっているワケです。
つまり見返りって事じゃなく、他人に接する際には自分の事と同じように接しましょう。という事なのだ。

Dscn3171で、今回読んだ本には「この言葉の意味を聞いた時に、どう応えるかでその人の年齢が解る」みたいな事が描かれていた。
なんでも本来の「人助けすべし」という意味が「人助けするな」に変わったのが、ここ10〜15年の間なので古い意味で応えた人はおそらく40歳以上です。みたいな書き方をしていた。
おいおい、「間違った解釈」って事じゃなく、すでに「意味が差し変わった」のか?

Dscn3172ま、雑学バカを続けていまして、本やサイトなんかで「色々な場面で雑学を言って場を和ませたり、賢い人と言われたりしますよ」みたいな煽り文句も書いた事が確かにあります。
が、実際の事を言えば、雑学を言って盛り上がる場面というシチュエーションはかなり難しい。雑学というのはヘタをすれば学術的だったり説明的だったりして、その場のテンションを下げたり、流れを中断してしまうかもしれないからなのだ。

Dscn3173もちろん、どんな場面でも自慢げに知識を披露したがる人間というのは存在している。でも、それって基本的にはウザがられるんだよなぁ
かの東京ローカル「虎ノ門」で開催されていた『うんちく王』、あれだって元々のコンセプトは「酒場なんかでうんちくを自慢げに垂れるのはカッコ悪いけど、ここでは思う存分うんちくを垂れまくろう」という趣旨だったはず。

自分はずっと昔から雑学大好きな雑学野郎で、小学校の頃から学年誌や当時の月刊誌なんかの欄外にある「ビックリ世界記録」とか「本当にあった嘘みたいな話」とかがとにかく好きだった。
しかし、ネット活動をするまでは、あんまりそんな事は表に出さないようにしていたのだ。
それもここ数年は杉村ってヤツは雑学野郎、という認識が高まってきているワケで、その辺が難しい事になっているのだ。

Dscn3174先日のクレイドルズ(Cradles)のライブ打ち上げでも「電気ブラン」という酒の話題になった際に「で、電気ブランってどういう意味?」と振られたんだけど、そもそも「電気ブラン」という物自体「どっかで聞いた事あるよなぁ」「漫画のBERレモンハートで読んだ事あるかも知れない」レベルだったので「知らないっす」としか答えようが無かった。
もっとも自分はアルコールを受け付けない体質なので、ソッチ方面の雑学は弱いのだ。あとスポーツ関係も。だから、そっちをなんとかしなくちゃいけないという課題も出来たのでやんす。

Dscn3175でも「雑学野郎」という事でいきなり「じゃ、雑学言って」とか言われる場合も時々あるんですが、あまりにも漠然としていて何を言ったらいいのやらという事もある。逆にいきなり「じゃ、旭川動物園の雑学言って」とか思いっきりなピンポイントなテーマ設定をされて「え?」という事もある。
少なくとも「動物園に関する雑学」みたいに範囲を広げさせてください。
でも、飲み会の席で難しい雑学とか細かい雑学言ってもテンション下げそうだし...と、悩んでしまう自分がいるのであった。
雑学って使う場所が難しいっす。


【電気ブラン】
フランスから日本へワインの製造技術を初めて導入したと言われる、大正時代の実業家・神谷殿兵衛氏(1856-1922)が明治15年というかなり早い時代に作ったカクテル。
ブランデーがベースで、ジン・ドライベルモット・ホワイトキュラソー・ワイン、さらに薬草をカクテルした物で、実際の製法は秘密になっていて、カクテルと言ってもその場でシェイクする物ではなく、完成品が瓶に入った状態で売られています。(合同酒清株式会社が醸造・販売/アルコール度数30度と、40度の2種類/40度はオールドと呼ぶ)
そのカクテルは神谷氏が浅草で創業した「神谷バー」で出されたのが最初で、明治時代当時にハイカラという意味で「電気」と名前に付けた物で、製造過程で電気が使われてるワケでも、飲んだ時に電気が流れるようなショックがあるという意味ではありません。
当時はアルコール度数45度で今よりちょっとキツめで、明治43年には1杯7銭で売られていました。(昭和24年50円、平成9年には260円)
神谷バーでは黒ビールをチェイサー(交互に飲む)にして飲むのが通の飲み方らしいです。

三浦哲郎の小説『忍ぶ川(1960年.芥川賞)』には神谷バーと電気ブランが登場する。
あがた森魚のアルバム『乙女の儚夢(1972)』に「電気ブラン」という曲がありそこでは神谷バーと電気ブランが歌われている。
須藤真澄の漫画l『電氣ブラン(1985/東京三世社)』がある。
同内容の文章を知誕Wiki『電気ブラン』に書きました。

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