三つ子の魂百まで
幼児教育関係の本を編集していたんだけど、その中に「子供はそれまで出来なかった事が出来た時に、周囲の大人から褒められるとそれが嬉しくて、次のハードルに挑戦するようになる」という趣旨の事が書かれていた。
ふと自分の事を振り返ってみると、自分は早生まれだったので自ずと周囲の子より体が小さくて(それが小学校6年まで続いた)とにかく運動関係はどう転んでも周囲に勝つことが出来なかった。
その教育書にも確かに「運動への好き嫌いは幼稚園時代に決まってしまう事が多く、そこで課されたマット運動や鉄棒遊びが出来ない事によって、すべての運動が嫌いになる」という事も書かれている。もしかしたら、それがまさに自分なのかも知れない。
中学ぐらいから身長が伸びて、高校の頃には後ろの方になっていて、マラソンや水泳なんかは普通の記録を出せるようになっていたんだけど、運動に関しては全然興味を引かれなかった。やはり幼児期に原点があったのかも知れない。
それとは逆に、幼稚園時、近所で絵画教室を開いている先生がいて、勝手に遊びに行ってそこでお絵描きをしていた事がある。たぶん、ちゃんと生徒として授業料を払っているような状況ではなかったとおもう。
そこでみんなが絵を描いている横で、一心不乱にワシワシと真似して絵を描いていて、なんかのキッカケで「巧い!」とみんなに褒められたような記憶がある。
たぶんそこで「俺って絵が上手なんだぜ」という自負が生まれたり、絵を描くと周囲の人が喜んでくれるって事が自分が「絵を描く」という部分の出発点だったような気がする。
ま、それから思春期に「好きな女子の前で格好良くギター弾いて歌いたい」と言うことで音楽にのめり込んだり、同人誌(漫画じゃなく文章の)を作るという事で巻き込まれ、気が付いたら自分がその中心にいてワシワシ文章を書いて、さらに写植をガシガシ打って文章や編集をする喜びに目覚めたりして、今のような感じになっているワケですが、とにかく自分にとって「絵を描く」というのはとにかく原点なのだ。
子供ってのはやはり単純なので「褒められる」って事はその資質を伸ばすために必要な事なんだなぁと自分のことで痛感するのでやんす。
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