自分も転がり続けている
部屋の掃除をしていたら、中学校時代に好きだった女の子から貰った手紙や年賀状がゴッソリ出てきた。
自分的にはもうそんな物、どっかに行ってしまい、すっかり忘れていた物だったんだけど、基本的には彼女に関しては片想いみたいな状態で、別の高校へ入って自然と疎遠になった。
だけど、なんかここに自分の原点があるような気がして、怖い物見たさでその手紙などを読み返してしまった。
その手紙の中で、「いつも杉村君は必死に絵を描いたり、写真を撮ったり、ギターを弾いたり」などと書かれていて、なんかあの頃から迷走し続けてなんだか解らないけど色々な事をやっていた事を思い出してしまった。まだその中の1つとも物にしてはいないけど。
ギターに関しては実はその女の子の前でカッコいい姿を見せたいって一心で始めた物で、結局中学時代は聞かせるまで至らず、その時同時に「彼女のためにラブソングを作るのだ」って事で作詞作曲をはじめた物の面白さにハマり、高校になってからは「恋愛なんてジャマ」とばかりに、そっちにのめり込んだ。
ある意味、趣旨取り違えちゃったって事が今に続く悲劇の始まりではあったんだと思う。
高校時代なんか、ギターとか弾いているとそこそこ女の子と仲良くなるキッカケは多いんだけど、修行僧のように日々、詩を書き、曲を書いて、ギターを弾いていた。
別にカッコつけるワケじゃなく、後輩女子なんかが言い寄ってくるのがウザくてしかたがなかった。この勿体ない事をした天罰が今、くだされているのかも知れないけど。
話とはまったく関係なくカルロス・ゴーン

もっとも、その時点で中学時代に好きだった女の子はもう結婚していたので、自分の書く曲はどこにも届くことなく空回りのラブソングになってしまっていた。
今は先週の仕事疲れがドッと出て精神的に弱まっているってのもあるかも知れないけど、なんかあの時代が蘇ってきて、なんだかウルウルしてしまったのだ。
あの時、詩を書くという事を必死にやって、その結果「決められた字数の中で意味を多く含ませた文章を書く」という勉強が出来て、それが今に繋がっていると思う。
作詞を書き留めたルーズリーフノートは5cmぐらいの厚みになっている。
たぶん、この先、彼女と会うこともないだろうけれど、今の自分の土台を作ってくれた彼女に胸の奥で感謝なのだ。
まだまだ終わる事は出来ない。
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コメント
出会ってから四半世紀にもなりますが、
僭越ながら、ひとことで言わせてもらえば、
杉村氏って「タフ」ですよね。
ご自分ではそう思っていないかもしれませんが、
精神的な浮き沈みに屈することなく、
音楽であれ、絵であれ、文章であれ、
表現することを日常的に継続し、決して止めない。
その「タフ」さが、僕はうらやましいです。
投稿: エッチぼん | 2006年2月26日 (日) 19時32分
なんか、泣けました。
いや、自分も高校生の頃色々頑張っていたってのがあって、そこから随分遠くに来てしまったなあと、先日、当時の仲間と飲みながらシミジミしたので。
物を作る人にとって一番大切で、一番難しいのは持続だと思います。
知泉を初めとして、こんなレベルの高い作品を生み出しているのは尊敬しています。プロにはなろうとは思ってはいないんでしょうか? 杉村さんなら引く手数多だと思うのですが…。
何はともあれプロ、アマ関係なくこれからも無理はせず続けてください。
1知泉ファンより。
投稿: P.D.D. | 2006年2月27日 (月) 00時27分
>エッチぼん氏
惰性も続けば芸のうちって事です。
質を望めないので、量で勝負っていう芸風は四半世紀前と変わっていないわけでやんす。ストーンズじゃないけど「満足できねえぜ」って事です。
良い言葉で言えば「タフ」、悪い言葉で言えば「しつこい・往生際が悪い」そんな駄目な大人として邁進していきます。
>P.D.D.氏
ただ好きって事なんだと思います。持続するって最初から考えていた訳じゃなく。20歳頃の自分が今の自分を見たら「まだやってんの?」と呆れるかもしれませんが。
プロは、なれる物ならなってみたいんですが、こればっかりは自分でいきりたってもどうしょうもないです。
繋がっていたハズの二見書房さんには企画書を出しても無視されるし。マジにこんなヤツを何かで使っていいって出版社がいましたらホイホイ乗っかってしまうかもしれないっす。
投稿: 杉村 | 2006年2月28日 (火) 23時33分